取扱い材質 FC250
片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄)の一種であるFC250の特徴をご紹介します。
FC250とは、片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄)の一種です。FC250の250という数字は、引張強さを表します。
FC200と比較すると炭素量が少なく、その分強度は増します。
特性としてはFC200と同様、切削性に優れ、耐熱性や耐摩耗性、振動減衰性に優れた材質です。
FC250の製品の製造委託のお問い合わせや見積り等があれば、お気軽にご連絡ください。
機械的性質
種類の記号 | 引張強さ(N/㎡) | 硬さ(HB) |
---|---|---|
FC250 | 250以上 | 241以下 |
※JIS規格上、FC250の機械的性質は参考値となります。
金属組織

FC250をはじめとする片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄)には、黒鉛が花片の集まったような形状になるものがあることから、このように呼ばれています。
またねずみ鋳鉄とは破面がねずみ色であったことが由来となっています。
使用用途

スリーブシリンダー

シフトドラム

シャフトカム

ピストン
FC250の高い耐摩耗性を生かし、エンジンのピストンやスリーブシリンダーに使われております。
弊社では通常のFC250をベースに、より耐摩耗性を高くするためにリン鉄やバナジウム、クロムを多く添加した材質もございます。またFC250をベースにCuを添加して耐摩擦性・耐衝撃性を向上させた材質もあり、シフトドラムに使用されています。
またFC250の高い耐久性を生かし、シャフトカム(チルカム)にも使用されています。
他にも鉄道の車輪や圧延用・鋳造用金型などにも使われています。