取扱い材質 FCD500
球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄・FCD)の一種であるFCD500の特徴をご紹介します。
FCD500とは、球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の一種です。FCD500の500という数字は、引張強さを表します。
ダクタイルとは「延性のある」という意味で、文字通り引張強さ・伸びに優れ、片状黒鉛鋳鉄に比べて数倍の強度があり、靭性が優れています。
球状黒鉛鋳鉄の中で、FCD450とFCD500は流通性が高く、多く使われている材質です。
FCD500の製品の製造委託のお問い合わせや見積り等があれば、お気軽にご連絡ください。
機械的性質
種類の記号 | 引張強さ(N/㎡) | 耐力(N/㎡) | 伸び(%) | 硬さ(HB) |
---|---|---|---|---|
FCD500-7 | 500以上 | 320以上 | 7以上 | 150~230 |
※JIS規格上、FCD500の硬さは参考値となります。
金属組織

FCD500をはじめとする球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)は、球状の黒鉛を含有していることからこのように呼ばれています。黒鉛が球状で他の黒鉛とつながらないため、強度や靭性に優れています。
FCD500はフェライトとパーライトの混合組織となります。
使用用途

ナックル

ハブ

シフトドラム
FCD500は鋳鉄の中でも、高い強度と適度な延性を兼ね備えており、弊社の製品ではゴルフカーの足回りの製品に使われています。
またFCD500は焼入れが可能な材質で、シフトドラムの加工では適度な切削性を保ちつつ、高周波焼入れを行うことで部分的な耐摩耗性や疲労強度の向上も得られます。