取扱い材質 FCD600
球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄・FCD)の一種であるFCD600の特徴をご紹介します。
FCD600とは、球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の一種です。FCD600の600という数字は、引張強さを表します。
ダクタイルとは「延性のある」という意味で、文字通り引張強さ・伸びに優れ、片状黒鉛鋳鉄に比べて数倍の強度があり、靭性が優れています。
FCD600の製品の製造委託のお問い合わせや見積り等があれば、お気軽にご連絡ください。
機械的性質
種類の記号 | 引張強さ(N/㎡) | 耐力(N/㎡) | 伸び(%) | 硬さ(HB) |
---|---|---|---|---|
FCD600-3 | 600以上 | 370以上 | 3以上 | 170~270 |
※JIS規格上、FCD600の硬さは参考値となります。
金属組織

FCD600をはじめとする球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)は、球状の黒鉛を含有していることからこのように呼ばれています。黒鉛が球状で他の黒鉛とつながらないため、強度や靭性に優れています。
FCD600はパーライトとフェライトが共存する組織をもちます。
使用用途

シフトフォーク

ヘッドギヤシフト

キャリア(プラネタリ)
FCD600は硬度も高くなり、より強度が求められる製品に使われます。
弊社製品ではトランスミッション部品に多く使われます。
FCD600は焼入れが可能で、多くの製品で高周波焼入れが行われており、機能・用途に合わせ、特定部分にさらなる耐摩耗性や耐疲労性を与えることができます。