取扱い材質 FCD700
球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄・FCD)の一種であるFCD700の特徴をご紹介します。
FCD700とは、球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の一種です。FCD700の700という数字は、引張強さを表します。
ダクタイルとは「延性のある」という意味で、文字通り引張強さ・伸びに優れ、片状黒鉛鋳鉄に比べて数倍の強度があり、靭性が優れています。
FCD700の製品の製造委託のお問い合わせや見積り等があれば、お気軽にご連絡ください。
機械的性質
種類の記号 | 引張強さ(N/㎡) | 耐力(N/㎡) | 伸び(%) | 硬さ(HB) |
---|---|---|---|---|
FCD700-2 | 700以上 | 420以上 | 2以上 | 180~300 |
※JIS規格上、FCD700の硬さは参考値となります。
金属組織

FCD700をはじめとする球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)は、球状の黒鉛を含有していることからこのように呼ばれています。黒鉛が球状で他の黒鉛とつながらないため、強度や靭性に優れています。
FCD700の基地組織はパーライトです。
使用用途

シャフトカム

リング(建設用資材)
FCD700は700MPa以上の引張り強さとなり、強度面では鉄鋼と遜色ない使い方ができます。
弊社製品ではシャフトカムに多く使われています。
またシャフトカムは高周波焼入れを行うことで、カム部にさらに高い強度が得られます。
またFCD700は高い強度が求められる建設用資材にも使用されています。